
ラテアートセミナーを希望される方の大半が「ミルクがボソボソなります」「ラテアートができません」と相談されます。
実はそのラテアートが上手くならない最初の原因のほとんどがミルクスチームが上手くできないことなのです。
それにスチームミルクの美味しさは、バリスタの腕の見せ所と言っても過言ではありません。
そこで、誰でも美味しく綺麗にできるコツを、動画と合わせてシンプルに伝授します!
時間はかかりますが、一度コツをつかめば誰でも出来るようになります。反復練習をする前に一度基本を確認しておきましょう!
そもそも美味しいスチームミルクとは
フォームの量が適切で艶のあるキメ細かい適温のミルク
です。ズバリポイントを3つにまとめると
- 適温
- 攪拌
- フォーム量
この3つです。それを全て完璧にこなして初めて次のステップにいけます。
身体に染み込ませましょう!
ミルクスチームの手順と動画
まずはその要点をまとめた解説動画をどうぞ。
次に実際にトレーニングする際の実践編をどうぞ。
最下部に、「一歩上のスチームの極意」という動画も載せているので、ここまで完璧に出来た人はチェックしてみて下さい!
1、適温
まず、温度に関しては手の触覚を使って適温を覚えるようにしましょう。
お店によって、豆によって、季節によって、お客さんによって、都度都度変わる場合もあるとは思いますが、
だいたいのオススメは60~65℃くらいですので、まずは60℃でピタッと止められる感覚を養うといいと思います!
ちなみに、60℃のミルクって触ると若干熱いんですが、飲むとちょうどいいくらい美味しく感じる熱さです。
冬場は少し高め、夏場は少し低め、浅い豆だと少し低め、深い豆だと少し高めにしたりして微調整します。
2、撹拌
ミルクに取り込んだ空気を
全体的に対流をおこし馴染ませて、滑らかで艶のあるミルク
を作るために行う工程が攪拌です。
空気を取り込むのに時間がかかり過ぎると、この撹拌する工程が取れなくなるのでなるべくスムーズに行う必要があります。
最初から対流が起きて、空気を適量取り込み、その空気を全体に馴染ませながら、最後まで同じ対流で終わる
これが理想です。
では、攪拌のスチームノズル位置のポイントは
ピッチャーど真ん中よりチョイずらし、水平よりチョイ傾ける
このチョイ×2がなかなか繊細なので、マシンによって微妙に調整して下さい。
そうすると、
ミルクがほんの少し斜めに綺麗に回転し、取り込んだ空気が全体に行き渡ります。
これは主に視覚を使って習得しましょう!
慣れてきたら、このスポットにノズルを入れて、ピッチャーをこの角度に調整したら、完璧な攪拌になる、と言うそのチョイ×2ゾーンを掴めるようになると思います。
あと、気をつけることは、マシンによってスチームのパワーが違ったり、ピッチャーのサイズによって攪拌のされ方が変わるので、
攪拌が弱いと思ったら、そのチョイ×2を大きくしていき、攪拌の弱さを補うようにしてあげるといいと思います。
3、フォーム量
フォームとは空気のことです。フォームミルクというのはこの取り込んだ空気によって出来ています。この取り込んだ空気の量が適切で、滑らかに全体に馴染んてるときに最高のミルクとなるわけです。
空気の取り込み方としては、まず全開でスチームを始めたら、チリチリという音がするまで慎重にピッチャーを下げます。(大体ミルクの液面とノズルの先端が1センチぐらいが目安。)
ピッチャーを下げ過ぎると、ボコボコと必要以上に空気が入り込み過ぎてボソボソした艶の無いミルクになってしまいます!
逆にピッチャーを下げなければ空気が全く入りません。
チリチリという音の高さがポイントです。音が低過ぎる(ズズズやボコボコ)と空気が一気に入ってしまう恐れがあるので気を付けましょう。
ピッチャーとノズルの高さを微妙な加減で調整することが大事です。
音の高さで空気の取り込まれ方が違います。その音の高さを耳で判断して空気を丁寧に取り込んでいきます。
そうです、ここでは視覚とともに聴覚も頼りに習得して行きましょう!
そして、空気を取り込むタイミングは、なるべく前半の早い段階で済ませておくことも重要です!
その理由は最下部の動画でもお伝えしております。
まとめ
空気を取り込みやすくて、綺麗に回転するノズルのポイントを定めなさい
これまでをまとめるとこの1点につきます。
むしろ、この1点を掴めたら、ミルクスチームは外からは何も動作してないぐらいシンプルに見えるし、実際にそんな大げさに動かす必要もありません。
その場所を見つけてしまえば、実際に無駄な動きは無くなり、迷いなく安定したミルクを作り出し続けることができるからです。
あとはひたすら練習あるのみ!
シンプルなようで、思ってる以上に繊細で最初は難しいです。
基本がわかったら、練習を積みましょう!「習うより慣れろ」です。
業務用と家庭用だとスチームのパワーは全然違います。
家庭用の方は、パワーが弱くてスチームに時間がかかったり、水っぽくなったり、フワフワにするために空気を取り込むような形状になっていたり、とそれぞれにクセがあったりするのでノズル位置の調整が必要です。
それでもやっぱり基本は同じ、適温・撹拌・フォーム量!
それでは頑張ってマスターして、美味しいカフェラテや色んなアートに挑戦していきましょう!
それでもできなくて困っているという方は相談してください→「ラテアートセミナー」やってます。
最後に、本当は教えたくないぐらいですが、日頃読んでくださってる読者の皆さんへ感謝の気持ちを込めて、
「もう一歩上のスチームミルクの極意テクニック」の動画をどうぞ!
コーヒーを通した学びのコミュニティ「Coffee Community frank」も覗いてみてね→https://coffeestandfrank.com/college/